『天穂のサクナヒメ』楽曲解説、第10回のテーマはボス戦勝利時の曲「誉 ―ほまれ―」です。
ようやく第10回まで来ました。全42曲のうち村の昼/夜の2曲や食事シーンの3曲はまとめて解説するつもりなので、おそらく全36回になると思います。今のペースで行くとあと2~3ヶ月ほどはかかると思いますが、気長にお付き合いいただければ幸いです。
強大な敵との激闘を制し、島に平和と繁栄をもたらしていくサクナ。
土地を支配する鬼の親玉を倒すごとに探索範囲が広がり、田んぼの収穫も増えていきます。
開発側からの指示は「ファンファーレ的な入りから、その後少し小話へ入れる感じの余韻」とのことで、ストレートにファンファーレからイメージする金管楽器を中心にストリングス・シンバル・スネアドラムといったオーケストラ楽器で土台を作り、その上に和楽器を組み合わせていきました。
オーケストラ楽器の中でもハープを使っているのは珍しく、全42曲のうち「誉 ―ほまれ―」と「誓 ―ちかい―」だけです。ここではきらびやかさを演出するために使いましたが、頭の中のどこかで「J-RPGのファンファーレってハープが入っている」ようなイメージがあったかもしれないですね。
この曲も初期に取り掛かったもので、前回の「暴 ーあばれー」を作った後にそのままの流れで作りました。2015年の12月頃のことです。
このあと村の四季の曲を昼/夜と、合計8曲作っていくことになります。
田植え唄の第二主題を使った冒頭のファンファーレを除けば、1分25秒でワンループしてしまう短い曲なので、正直あまり解説しどころはありません…。
展開部では尺八で第二主題、笛で第一主題と移り変わるようにフレーズを奏でますが、序盤から聴く機会がある曲の中で第一主題が入っているものは珍しいかなと思います。ボス戦勝利時という限定された場面なので、若干サービス的な意味合いで入れてみました。
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今回は短いですがこのへんで。
次回は採取ポイントやのどかなシーンで使われる曲「憩 ―いこい―」を紹介します。