2021年4月30日金曜日

【奏】参加アーティストインタビュー 第7回:うさぎいぬ

天穂のサクナヒメ 実演楽曲集 奏 ―かなで―』、メールインタビューの第7回は和太鼓奏者・うさぎいぬさんです。



ニコニコ動画でアニソンと和太鼓を組み合わせた動画を投稿していたり、艦これ東方のアレンジCDを出したりと、同人音楽界で活動する和太鼓奏者のうさぎいぬさん。迫力のある音色と演奏している姿がとてもかっこいいですね。


参加いただいた経緯としては、私が和太鼓をどうしても入れたくて検索してまわった結果、アレンジも出来て叩けるうさぎいぬさんにたどり着いて、コンタクトを取ったという次第です。
三味線や筝、尺八や笛などについてはファミ筝さんやしゃみおさんの協力が得られて、和楽器はとても充実してきたのですが、和太鼓はなかなか見つけられませんでした。それでも実演楽曲集を名乗るからにはぜひ和太鼓も入れたいと思っていました。
それはやはり「焔 ―ほむら―」を生演奏で聴いてみたいという、個人的な思いが強かったためです。

「焔 ―ほむら―」は楽曲解説記事でも書きましたが、和太鼓を中心とした打楽器が主役となる曲で、制作当初には「打楽器だけで成り立つ曲にしたらとてもかっこいいのではないか」とも考えていました。実際には打ち込みの音色では説得力に欠けると判断して他の音色を足していきましたが、この曲を生演奏にできたら当初の狙いが実現できるのではと思ったのです。

そういった考えをうさぎいぬさんに伝えてアレンジを進めていただきましたが、制作にはなかなか苦労されたようです。いくらでも足し算していける打ち込みの曲から、引き算していって少ない音数の実演で聴かせるというのはまったく逆の難しさがあり、そのあたりのバランスをどう取るかに悩まれたようでした。

結果的に「焔」のメロディやハモリは生かしつつ、リズムを力強い和太鼓で打ち鳴らし、中間部では和太鼓のみのパートを設けるなどの工夫をされ、玄人好みの渋い曲に仕上げていただきました。個人的にも気に入っている曲なので、楽しんでいただければ嬉しいです。
メールインタビューの後に使用した太鼓の解説もいただいたので、ぜひ最後までご覧ください。




以下、メールインタビューの質問と回答です。

Q1.アルバムのリスナーへ向けて、簡単なプロフィールをご紹介ください。

うさぎいぬです、普段は個人サークル「うさぎいぬんち」にて同人即売会での活動をしたりインターネット上で二次創作的な動画等を作ったりしてます。
呼称としては同人和太鼓奏者という呼び方が一番しっくりくるかと思います。

Q2.「天穂のサクナヒメ」のアレンジの話を受け、また実際の楽曲を聴いてどのような印象を持たれましたか。

ここしばらく個人的な事情その他色々あり表立った活動はほぼない状態でしたがお声かけ頂き嬉しくあり驚きもあり、でした。
楽曲についてはまずゲーム音楽としての完成度、なおかつお囃子や純邦楽的な要素とのバランス加減が素晴らしいと思ったのが一番の印象です。
ゲーム進めるうちに気軽に口ずさめる曲が多いのもいいですよね
稲を植えながら口ずさめる曲も…

Q3.アレンジで力を入れた点、リスナーにここを聴いてほしいという点はどのあたりでしょうか。

一言で言うと「引き算と面白さ」です。

「焔-ほむら-」作曲者の大嶋さまが楽曲解説で触れていた「打楽器だけで作ろうか」という作曲当初のアイデアから最初は主メロとベース、音色も二つのみ、あと全部打楽器という構成で制作しました。

そうしてみた所原曲を知ってればまぁわかる、だけど…音色も音数も多い最近の曲と比較するとさすがにちょっと物足りないかな?となりまして
結果最終的にハモり等加えましたが、なるべく当初の想定をある程度維持しつつ最後まで聴いて退屈させないように腹持ち良く、娯楽ゲージ(?)を意識し楽しめる楽曲になるよう心掛けました。

一般的な太鼓音楽の紹介的な面としてもある程度成立した作りになってると思います。

Q4.和太鼓の魅力とはどういった点にあると思われますか。

月並みですがざっくばらんに3つ

楽器の特性としては「思いっきり打てる
そこは世界中の楽器の中でも上位だと思います。

続いて楽器をやるにあたっての魅力
当たり判定でかい!かんたん!」※種類によりますが

最後に見た目と音と振動がよい、です。

Q5.告知や宣伝などありましたら、ご自由にお書きください。

現在告知等があるような大きな活動には乏しい状態ではございますが
水面下では色々と目論んでたり蠢いていたりとしてる所です。
太鼓関連で何かお手伝いできる事もあるやも…ですので
存在を記憶しておいて頂けると嬉しく思います。

・使用太鼓解説

平胴太鼓1.6尺
こちらを基本に使い左右に振って使ってます
胴の短いタイプで音のリリースが短く扱いやすいです


平胴太鼓2.7尺
一人で運べるギリギリの大きさ&重さ(43kg)です
低音の白玉部分担当を裏面、間奏メインを表面(画像の向き)で使用してます


桶胴太鼓1.4、1.6尺
木をくり抜いた形ではなく桶型タイプの太鼓です
1.4尺(画像右)を上記平胴と同様に使用しアタック成分を補い
1.6尺は中間部の単音部分にて使用


締太鼓2丁、3丁掛
こちらも左右に一つずつ振ってリズムの刻みに使用してます