2025年3月4日火曜日

『Gathering at the Vanity Fair』ありがとうございました!

 大嶋啓之コンサート

Gathering at the Vanity Fair

🎉盛会のうちに終了しました!ありがとうございました!🎉


2025年3月1日、亀戸文化センター・カメリアホールで開催した大嶋啓之コンサート『Gathering at the Vanity Fair』は、大入りのお客様に恵まれて非常に盛り上がり、最後には会場総立ちでの拍手により幕を閉じました。

正直なところ、1月の段階では空席がところどころ目立っていて、告知にもっと力を入れなければと方々に手を尽くしました。チラシを配ったりニュースリリースを送ったりと地道に広告活動をしましたが、特にゲネプロに来ていただいた影響力の大きな関係者の方々にSNSでポストしていただいたり、onokenさんに撮っていただいた写真でカウントダウン告知を行ったことなどの相乗効果で、開催10日前から当日にかけて売れ行きが伸びていきまして、結果的には後方3列ほど以外はほぼ埋まるという盛況のコンサートになりました。
ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました!😂


ファミ箏様・コスモスカイオーケストラ様、素敵なお花をお贈りいただきありがとうございました。

私の方は物販と進行を円滑に進めることに頭がいっぱいで、写真を撮っている余裕もありませんでした。ここではほかの出演者やスタッフが撮った写真を使わせていただいています。
コンサートの開催意義や選曲の意図などはオフィシャルファンブックに書かせていただいたので、そちらをお読みいただければと思いますが(今後通販およびダウンロード販売も予定しています)、開催に至るまでの経緯を改めて振り返ってみたいと思います。

発端は2023年の長期療養中にファンの方からいただいた「大嶋音楽をライブで聴きたい」という要望でした。当初はライブハウスを借りてカラオケ音源にボーカルが歌ってもらえれば実現可能かなくらいのイメージでしたが、後ろからだとよく見えない立席のライブよりは着席のコンサートが良いと思ったり、せっかくなら打ち込みを使わずすべて生楽器でやりたいというように、どんどん構想が広がっていきました。同時に、コンサートだけでは採算が取れなさそうということと、せっかく生演奏用に編曲したのなら収録して残したいということから、音源の制作も並行して行うことにしました。

その年の10月に、『epitaph』主要メンバーでライブ経験豊富なY.O.U.さん、暁さん、kidlitさんに相談を持ち掛け、その前年に開催された「天穂のサクナヒメオンラインライブ」のプロデューサーを通してコンサート運営会社に協力を依頼。都合によりオンラインライブに出演できなかったhiyamaさんに声をかけ、サクナのオーケストラアレンジをされたコスモスカイのやなぎさんに会場の選定を相談。Y.O.U.さんを通してAkht.さん、やなぎさんを通してtakaさんを紹介いただき、「ひぐらし」は欠かせないと思い烈火さんに出演を依頼、さらに烈火さんからライブを通してじんじゃさんにつなげていただきました。「創世のコンツェルティーナ」をやりたいと思うあまり、何の伝手もないところから直接Ryoさんに声をかけ、だいたい昨年春ごろには場所と陣容が固まっていきました。

そのあとはひたすら選曲・演出・編曲を考える時間でした。コンサーティーナにアイリッシュ以外のいろんな楽曲を演奏してもらったり、第二部のはじめにクラシカルなピアノソロで一気に空気感を変えてみようとしたり、烈火さんに田植唄をカバーしていただいたりと、思いついたアイデアを次から次に形にしていきました。その一方で、挨拶のために静岡や宮城まで出かけていったり、東京で顔合わせの食事会を開くなどして結束を固めていきました。編曲が進むにつれて厄介な曲の多さに皆さんから悲鳴が上がり始めましたが(笑)、そこは熟練のプレイヤーばかりなので、なんとか努力して乗り越えていただけました😅

11月から1月にかけて各自による怒涛の収録ラッシュが始まり、2月にはスタジオリハーサル、現地ゲネプロで全体の合わせがありました。すでに録音をしていた効果でリハーサル等はつつがなく進行しましたが、その裏では各位が血のにじむような練習を重ねていたことは容易に想像できました。ゲネプロでは音響についての課題を洗い出し、本番ではより良い状態へと改善を図りました。それらすべての準備がどのように結実したかは、本番を見に来てくださったお客様にはわかっていただけるかと思います。

形式こそコンサートという格調高い形ですが、格式張らずに気軽に聴いてほしいという気持ちから、進行に関しては私の自然体で自由にやらせていただきました。楽器構成も前代未聞なら進行も非常にフリーダムで、こんなコンサートもそうそうないのではないでしょうか?
ありがたいことに進行をほめてくださったコメントが多くて嬉しかったです。私としては演奏陣が盤石なのでしゃべる方は1ミリも緊張することなく、普段通りのマイペースで進められました。もちろん台本を作ってある程度進行は決めてありますが、その場でアドリブも加えて楽しく進行できました。

「主催者なのに舞台を降りてきて、客席の空いている席にランダムで座る」というアイデアは1月の現地打ち合わせのときに出てきました。「ステージ袖だと音があまり良くない、自分の曲なのに~」と言っていたら、「じゃあ大嶋さんは客席にいるのはどうでしょう」と意見が出たので、それを採用しました😁
実際には想像以上に盛況になったため、座れる空席が後方くらいしかないという状況にはなりましたが、それでも良い環境で聴けましたし、ファンの方にも喜んでいただけたのではないでしょうか?

演奏は本当に素晴らしかったですね!最初の「天路歴程」で一気に心をつかみ、「虚無への黙祷」での変拍子ギターソロの緊張感。Ryoさんに話を聞いてからコンサーティーナが大活躍する「創世のコンツェルティーナ」「Immram Brain」へ、takaさんにパーカッションの紹介をしてもらい、「組曲『英雄*戦姫』」ではお客様に手拍子をしていただきました。hiyamaさんのエレアコヴァイオリンが炸裂する「颪 ―おろし―」、そして第一部のハイライトとなった「樹 ―いつき―」。他の曲では演奏終了後に一拍置いてから拍手が上がるのに対し、この曲では終わった瞬間に大きな拍手と歓声が上がりました…!
みんな「樹 ―いつき―」が大好きですね😆

第一部はインスト曲ということもあり、特に奏者同士の丁々発止のやりとりが非常に聴きごたえがありましたね。昔「ヨルタモリ」という番組でプロミュージシャンがよくゲストで出ていて、その場のノリでセッションが始まるのですが、その様子をタモリは「音の殴り合い」と表現しました。けして仲が悪いわけではなくお互いの実力を真正面からぶつけ合うという意味ですが、今回の第一部ではそんな音のバトルロイヤルが感じられたのではないかと思います。

第二部に入ると一転してクラシカルなピアノソロへ。kidlitさんはプレッシャーでつぶれそうと話していましたが、あの場の空気感を一人で支配する様は神々しかったですね。そこから難曲「水の中の永遠」のジャジーな雰囲気で一気に大人っぽくなりました。バンドメンバー4人にそれぞれ話を聞き、ベースを巧みに歌わせるY.O.U.さん、器用に全体を包み込むじんじゃさん、力強くリズムを引っ張っていくAkht.さん、色気のあるギターで酔わせる暁さんと、第一部とはまた違った形でそれぞれの音色が溶け合っていきました。
感情を揺さぶる「メトロニカが聞こえない」、じっくりと聴かせるバラード「木の葉の道を二人で」と続き、残り3曲となったところで片霧烈火さん登場!華やかな衣装と活発なキャラクターで会場の注目を一身に集めてからの「when they cry」では、平穏から狂気に一瞬で暗転する世界観を一気に歌い上げます。「why, or why not」はY.O.U.さんによるアレンジでドライブ感が増しており、熱唱とともにライブのテンションは最高潮へ。
そして最後の「ヤナト田植唄・巫 ―かみなぎ―」では烈火さんの演出により、間奏とエンディングで観客に合いの手を入れてもらい、さらにエンディングでは私・烈火さん・hiyamaさん・Ryoさん・Y.O.U.さんが会場を練り歩くという意外な展開に!
全員がステージに上がって演奏が終了すると、お客様が総立ちでスタンディングオベーションに……。ここまでの反応はまったく予想していなかっただけに、本当に感動的なシーンでした。私の人生でもっとも印象的な光景となったので、生涯忘れることはないでしょう😂

じっくり感動に浸りたいところではありますが、私としては物販の方も頑張らないといけないので、急いで物販会場に移ってサイン会を始めました。正直にいって想定を超える行列となってしまい、後ろの方に並んだ方は大変お待たせしてしまったのではないでしょうか。
前回のブログで「遠方の方は優先したい」と書いていたにもかかわらず、目の前のことにいっぱいいっぱいで対応しきれませんでしたし、行列を見てあきらめて帰られた方もいると思います。このあたりは反省点もあるので、もし次回があれば改善したいです。

時間に限りがあるのでお一人お一人との交流は短いものになってしまいましたが、めったに人前に出ることがないので、こういった機会に直接皆様から温かい言葉をいただけてとても嬉しかったです。20年以上前から聴いている方、遠方から来てくださった方、私の音楽に影響を受けて人生が変わった方など、畏れ多くもありがたいコメントに恐縮しきりでした😄

販売の方は非常に好調で、持ち込んだCDや急遽作ったダウンロードカードは完売しました。これらと色紙、ファンブックは4月27日のM3にも持ち込みますので、今回入手できなかった方はぜひお越しください。


というわけで非常に長い記事になってしまいましたが、1年半にわたって進めてきたコンサート企画『Gathering at the Vanity Fair』はこれにて完結です。
今後はCDの受注生産・発送、M3での販売、その後ダウンロード版の販売を予定しています。ファンブックにも書いた通り相当な出資をしており、黒字化に近づけるだけでも年単位の時間がかかるかもしれませんが、もし好調だったら第2回もいつかあり得るかもしれません。今回のコンサートやアルバムを気に入ってくださったら、ぜひ周りの方にもおすすめいただけると幸いです。

長期間にわたっての応援まことにありがとうございました!!
いただいた言葉を糧に引き続き頑張りますので、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!!